チャットボットの業界別導入事例!失敗例や成功例、導入のポイントをご紹介

最近では業種・業界・規模を問わず、あらゆる業界で「チャットボット」が導入されています。

 

チャットボットには社内ヘルプ型、オペレーター支援型、自動支援型など、さまざまなタイプがあるのをご存知でしょうか。

 

どのチャットボットを導入するか、悩んでしまう方も少なくありません。そこで今回は、下記のポイントを紹介したいと思います。

 

・チャットボットの業界別導入事例

・導入のポイント

・失敗例や成功例

 

チャットボットの導入にあたって気になる内容を中心に解説していきますので、導入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

チャットボットとは

「チャットボット」とは、「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉です。AIを活用した自動会話プログラムで、多くの企業サイトで見られるようになりました。

 

人間同士が会話するチャットとは異なり、チャットボットはAIが人間に代わって対応を行います。

チャットボットは下記のようなサービスで利用されています。

 

  • LINEの公式アカウント
  • Facebookメッセンジャー など

 

また以下のようなアシスタントも、OSに搭載されているチャットボットです。

 

  • Cortana
  • Siri
  • Googleアシスタント など

チャットボットの活用場面

社内ヘルプデスク型

社内ヘルプデスク型のチャットボットは、PCの操作方法や、経費精算の方法など、社内業務を自動化するものです。

 

CVR(コンバージョン率)向上や、顧客価値の最大化に活用することで、売上アップが目指せるでしょう。

 

潜在顧客の育成や、顧客満足度の向上にも活用できます。

自動応答型

自動応答型のチャットボットは、Webサービスに設置されており、お客様からのお問い合わせに対応するタイプです。

 

たとえばWebサイトで「何か質問はございませんか?」というようなシステムに遭遇したことがあるかと思われます。

 

あれこそが自動応答型のチャットボットです。

自動応答型チャットボットを導入することで、業務が効率化され、コスト削減も目指せるでしょう。

オペレーター支援型

オペレーター支援型は、お問い合わせを受けたオペレーターが、チャットボットを活用して最適な回答をする時に使います。

 

オペレーターの対応コストを削減できるので、負担減少につながるでしょう。

 

データ蓄積により、最適な回答を探す時間を減らすことができ、回答精度もアップします。短期・中長期的な両方の観点から、顧客満足度アップが狙えます。

チャットボットの業界別導入例10選

金融

金融業界でもチャットボットの導入が進んでいます。金融サービスは制度が複雑になりやすく、お問い合わせが多いことで有名です。

 

しかしチャットボットを導入することで、お問い合わせ対応を自動化できるので、人件費削減につながるでしょう。

 

申し込みフローの詳細など、お客様が事前に知ることも可能です。効率化を図れるとともにお客様満足度もアップします。

SaaS

クラウドで提供されるソフトウェア・Webサービス「SaaS(Software as a Service)」も、チャットボットとの相性は抜群です。

 

たとえばクラウド請求管理サービス「INVOY」を見てみましょう。「INVOY」では、請求書・領収書・見積書の作成が無料で行えます。

 

サービス導入を迷っているユーザーの質問に答えたり、操作方法の不明点を説明したり、既存顧客に効果的な使い方を案内しています。

 

チャットボットのサービスを通すことで、成約率のアップや、顧客満足度向上を実現しています。

 

サブスクリプション

サブスクリプションビジネスを行う企業でも、チャットボットの普及が進んでいます。

 

チャットボットを通して、契約を検討しているユーザーの要望を聞き出すことができ、最適プランを提案できます。

 

よくある質問をまとめて登録しておくことで、返答の自動化も実現できます。オペレーターの業務を簡易化してくれるでしょう。

メディア

企業が運営するブログやWebメディアなどの媒体でも、チャットボットは有効活用できます。

 

訪問者は記事を読んで、問い合わせを検討します。コンバージョン率が高いWebメディアにおいては、多数のチャットボット導入事例が確認されています。

 

メディアの記事を読み、サービスに興味を持った状態で、疑問点について質問・回答できるので、満足度の高いユーザー体験が提供できるでしょう。

 

チャットボットからスタッフにつなげることで、より質の高いユーザー体験が実現されます。

不動産

不動産業界のWebサイトでもチャットボットが見られるようになりました。

 

たとえば「遠州鉄道株式会社」の事例を見てみましょう。土地や住宅を扱う「遠鉄ホーム」のサイトで、チャットボットが導入されています。

 

チャットボットに画像を配置して、視覚的にアピールしています。また入力時間の目安を表示することで、ユーザーの心理的ハードルを下げました。

 

CVを資料請求に限定し、欲しい資料を選択してもらう改善策を実施しました。その結果、資料請求数が2倍になるという成果が出ています。

食品

食品業界でもチャットボットの普及が進んでいます。チャットボットはユーザーだけではなく、社内のヘルプや問い合わせにも活用できます。

 

たとえば日清製粉グループ本社では、社内ITヘルプデスクの対応品質やスピードに課題を抱えていました。そこでチャットボットを利用したところ、状況改善につながったようです。

 

既存のFAQを活用してツールを構築し、従業員からの社内問い合わせを自動化することで、業務効率化を実現しました。

教育・学校

スマホやSNSの普及により、学校のWebサイトのレイアウトやシステムにも工夫が見られるようになりました。

 

サイトに設置している入力フォームに、ポップでハードルが低いチャットボットを導入したところ、入力率があがったという報告が多数あります。

 

また新型コロナウイルスの影響により、オープンキャンパスが実施しにくい状況があります。

 

制約がある中で、オンラインの新たな切り口として、オンライン説明会を開催する学校も増えています。

 

チャットボットを活用することで、学生と学校の新たな接点となり、オンラインにおける重要な窓口となるでしょう。

ECサイト

自社製品・サービスをオンラインで販売するECサイトも、チャットボットとの相性は抜群です。

 

ある女性向けのECサイトでは、カート内の離脱率が高い悩みを抱えていました。

 

しかしチャットボットを導入し、チャット内で決済を完結できるようにしたところ、CVRが約200%改善したようです。

 

決済を面倒だと感じさせない方法として、メッセージアプリのようにやりとりできるチャットボットは非常に有効という結果が分かりました。

ファッション・化粧品

ファッション・美容業界でもチャットボットは積極的に導入されています。

 

たとえばコスメやスキンケア商品について、どれが自分の肌質やベースカラーに合うのか、悩む人は大勢います。

 

FAQページが用意されていても、見に行くのが面倒で、自分に合う商品が分からないという人が少なくありませんでした。

 

しかしチャットボットを導入することで、ユーザーの悩みに一言で回答できるようになりました。

 

質問への回答が劇的に短縮されたことで、購入率がアップしたという報告もあります。

生命保険

保険業界でもチャットボットが見られるようになりました。

 

たとえばライフネット生命では、LINEやFacebook Messengerでチャットボットを活用しています。

 

ユーザーからの簡単な質問は自動で返答し、詳細なサポートが必要な際にはオペレーターに切り替わるよう設定されています。

 

顧客情報、位置情報、注文データとチャットが連携しているので、ユーザーは自分の利便性も向上し、満足度アップにつながっています。

 

チャットボット導入の成功例

お問い合わせ対応を自動化

これまでコールセンターなどで対応していた内容をチャットボットで自動化することで、業務効率化が実現される成功例は多数見受けられます。

 

ユーザーがチャットボットに自分の問題を伝えると、それに応じた適切な解決法をチャットボットが検索し、自動で提示してくれます。

 

選択肢入力や自由文入力を併用することで、お客様のお問い合わせハードルも下がるでしょう。

 

この成功例につなげるには、あらゆるトラブルパターンに対応した、適切な解決法をチャットボットに学ばせておく必要があります。

 

AI会話サービスの活用

チャットボットとユーザーの対話内容から、オススメ情報を提案するAI会話サービスの成功事例も報告されています。

 

チャットボットにキャラクターを採用し、ユーザーと疑似的なコミュニケーションを行うサービスは人気を集めています。

 

たとえば観光業界ではゆるキャラなどを活用して、おすすめスポットや店舗情報など、ユーザーのニーズに合わせて回答する試みも見られます。

 

この事例ではユーザーとの接点を通し、愛着を持ってもらうことで、顧客満足度の向上につながりました。

就職活動にも有効

就職活動の敷居を下げるための取り組みとして、AIチャットボットが活用された成功事例もあります。

 

ある大手企業では、就職活動の相談や、面接シミュレーションゲームを提供しました。

 

学生から興味を持たれる確率が高まり、就活終了後のコミュニケーション維持強化にもつながったと報告されています。

 

コロナ禍の中、企業と学生が接点を持ち、コミュニケーションを維持するのが難しくなっています。

 

このような状況の中、会話しているように情報提供・共有できるチャットボットは、コミュニケーションツールとして秀逸です。

チャットボット導入の失敗例

回答精度が低い

チャットボットに登録する情報量が少ないと、精度低下につながります。逆に情報量が多すぎても適切な回答を導き出すことができなくなるので、注意してください。

 

チャットボットの精度が低いと、せっかく導入しても失敗してしまいます。

 

ユーザーは的確な回答を求めていますが、回答精度が低いと期待が満たされずストレスに感じてしまうでしょう。

 

満足が得られないと利用率が上がらず、コンバージョンにもつながりません。チャットボットを活用する用途を絞り、目的に合わせた情報を登録しましょう。

運用担当者がいない

チャットボットを運用する担当者がいないまま導入すると、チャットボットが活用できず失敗に終わるケースも少なくありません。

 

チャットボットを運用する上では、定期的なメンテナンスや情報更新が必須です。

 

チャットボットに寄せられた質問や回答内容をチェックして、より最適な回答ができるよう調整しなければなりません。

 

また入手したデータを元に、利用率やコンバージョン率を上げるための分析も必要です。

 

これらの作業は運用担当者がいないといけません。チャットボット導入を失敗させないために、運用担当者を決めてから活用しましょう。

導入準備の期間が短かった

チャットボットを導入する時のスケジュールには余裕を持たせ、準備が整ってから運用しましょう。

 

自社とは相性が悪いチャットボットを選んだり、回答精度が低いままリリースしたりすると、失敗につながります。

 

導入前にはしっかりテストを繰り返して、精度を行動させることが重要です。精度が低いと判断した場合には、登録情報を見直して、精度が高くなるよう調整してください。

 

運用開始後も定期的に見直して、情報の質と量を最適な状態に保ちましょう。

チャットボット導入のメリット

顧客対応時間の短縮

チャットボットはお客様からのお問い合わせに答える時間を短縮できます。

 

よくある質問や、基本的な入力・申し込みの流れなどを、チャットボットに覚えさせておきましょう。

 

チャットボットに対応を任せることにより、時間短縮につながります。

24時間いつでも対応できる

自動応答型のチャットボットを運用すれば、日時を問わずお客様のお問い合わせに対応できます。

 

24時間365日、夜間・休日を問わず回答できるようになるので、機会損失の軽減が期待できます。

 

もちろんお客様も再問合せの手間が省けるので、満足度も向上するでしょう。

教育・研修の短縮

オペレーターがお問い合わせに対応する場合、万全を喫すために教育・研修期間が必要になります。

 

またベテランと新人では、回答内容や時間に差が出てしまうでしょう。チャットボットなら、オペレーターのスキルに依存しない回答ができます。

 

教育・研修を簡略化し、必要な工数やコスト削減も期待できます。

チャットボット導入のデメリット

導入コストがかかる

チャットボットを導入するうえでは、システムの導入コストが発生します。また回答精度を向上させるためには、準備期間も発生するでしょう。

 

登録しておかなければならない情報や、的確な回答を導き出すための調整時間も必要です。

 

十分な費用対効果を得るまでは、ある程度の時間がかかると考えてください。

細かなサポートが必要

チャットボットを安定して運用するためには、緻密なサポートが必要となります。

 

ユーザーが納得できない回答をしてしまうと、質の悪いサービスと判断されてしまうかもしれません。

 

そんな事態を招かないためにも、細かいサポートが必要となるでしょう。

 

回答率・利用率のモニタリング、会話ログの分析、質問リストの更新などが重要となります。

チャットボット導入で失敗するなら、有人チャットがおすすめ

チャットボットにすべての対応を任せると、どうしても無機質な反応になりがちです。また、あらかじめ設定されているデータ範囲の事柄しか回答できません。

 

人によっては的外れな回答となったり、会話が途中で止まったりすることもあるでしょう。こうした失敗を招かないためには、有人チャットがオススメです。

有人チャットならスタッフによる柔軟な対応が可能です。基本的にはチャットボットで対応して、必要な時だけ有人チャットに切り替えるのも有効です。

 

たとえばよくある質問はチャットボットに任せ、複雑な質問のみ有人チャットへ移行するという方法です。この方法なら、人力による対応が必要なものだけに人員を割り振ることができるでしょう。

 

業務効率化につながり、ユーザーの利便性・満足度アップも期待できます。このように、必要に応じて使い分けるというのも一つの手段です。

 

まとめ

チャットボットの導入には、手間やコストが発生します。

 

しかし正しく運用することで、業績アップやコスト削減、顧客満足度向上、業務効率化といったメリットがあるでしょう。

 

チャットボットで失敗しないためにも、今回紹介した事例を踏まえ、運用を成功させてください。チャットボット選びには、自社の課題に沿ったシステムを選ぶことが重要となります。

 

どのチャットが良いかお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが丁寧に、ご対応に当たらせていただきます。

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