チャットボットで効果を出すには?メリット・デメリットを解説
チャットボットの導入や利用におけるメリット・デメリットについて解説しています。
ユーザーが快適にチャットボットを利用するためには、どのようなメリットやデメリットがあるか理解できています?
問い合わせにおいて、気軽に質問ができ、回答がすぐに返ってくることをユーザーは求めています。チャットボットには、気軽さ・スピード感のある対応が可能な利点がある一方、複雑な質問を回答するには難しい一面もあります。
この記事では、ユーザー側と企業側のメリット・デメリット、導入効果についてご紹介しています。最適なチャットボットを導入するための手助けになれば幸いです。
ユーザーによるチャットボットのメリット・デメリット
人の代わりとして役割を担ってくれるチャットボットは、主にAI型(機械学習型)とシナリオ型(ルールベース型)の2つの種類があります。チャットボットを利用するユーザー、Webサイトやアプリなどにチャットボットを導入する企業、両者ともにメリットやデメリット存在します。
まずは、ユーザーがチャットボットを利用するメリットとデメリットからご紹介していきます。
ユーザーによる3つのメリット
ユーザーにとってチャットボットのメリットは3つあります。
1. 気軽さ・手軽さがある
チャットボットの最大のメリットとも言えるのが、ユーザーが面倒を感じずに問い合わせができることです。
チャットボットは営業時間に限らず好きな時間に問い合わせができ、普段のやりとりで使っているLINEのように、気軽な気持ちで問い合わせができます。
また、問い合わせフォームでは個人情報の入力が必要なときもあります。チャットボットであれば、個人情報を知られることなく、入力する手間を省けます。
このように、時間を気にしなくてよいこと、気になったことを簡単に質問できることから、チャットボットには「気軽さ・手軽さ」があります。
2. 短時間で回答が得られる
次に利点を感じられるのは、レスポンスが早く、短時間で回答が得られることです。
電話において、自動音声の時間が長く、つながったと思ったら切れてしまうということもあります。フリーダイヤルでなければ、通話料金がかかってしまうのも電話の欠点です。メールの場合には、いつ返信が来るかわからない状況で待たなければいけません。
電話やメールのように「待つ」という行為は、ユーザーにとってストレスの要因になりかねません。
チャットボットであれば、チャット画面上でやりとりを可視化でき、すぐに返信が来るために短時間で知りたかった情報を入手できるメリットがあります。
3. 記録を残せる
テキストベースでやりとりを行うため、文字として記録を残せます。
電話で問い合わせを行う場合には、回答を聞きながら、メモを取るなどして会話の内容を覚えておく必要があります。チャットボットであれば、テキストベースにて問い合わせを行うため、メールのようにチャット上で内容を文字として記録できます。
メモを取る必要がなく、回答を忘れることもないため、ゆっくりと読み返すことも可能です。
ユーザーによる2つのデメリット
チャットボットのメリットを感じる一方で、ロボット対応であるからこそのデメリットもあります。
ユーザーは、下記のような2つのデメリットを感じます。
1. 質問の意図と異なる回答が返ってくる
ロボットによる回答のため、質問の意図をくみ取ることは難しく、質問に対して異なる回答が返ってくる可能性があります。
ロボットの進化によりAIの精度は高まっている一方で、人のようにすべての言い回しを理解し、内容を完璧に把握するのはまだ難しいものです。シナリオ型であれば、決められた選択肢に求めている情報がなければ、その時点でユーザーは問い合わせをあきらめてしまうでしょう。
2. 機械的な対応を感じる
ロボットが学習して人に近い対応ができるようになっているものの、機械的な対応を感じるところはまだまだあります。
人が対応するときのように解釈が合っているのか聞き直したり、さまざまな言い回しで回答を行ったりできるのは、人ならではの対応でしか味わえない部分があります。
ユーザーが感じる2つのデメリットは、チャットボットから有人チャットへ切り替えることで解消できるでしょう。
企業によるチャットボット導入のメリット・デメリット
上記では、ユーザーが感じるメリットとデメリットについて、ご紹介しました。
次に、企業がチャットボットを導入するメリットやデメリットは、どのようなものがあるのかご紹介していきます。
企業による3つのメリット
企業におけるチャットボットは、BtoCとBtoBのどちらにおいても役立ち、3つのメリットを体感できます。
1. コストを削減できる
チャットボット導入時におけるコストは発生するものの、運用に関するコストを削減できます。
問い合わせを24時間対応可能にする場合、コールセンターにおいては受電対応できる人が常駐しておかなければいけません。そのため、夜間対応においては高コストになってしまいます。
また、受電対応できるようになるまで研修を行い、教育に関するコストだけではなく、採用にかかるコストや時間が必要となってしまいます。
チャットボットであれば、24時間365日対応が可能になり、教育や採用にかかるコスト、時間の削減が実現します。
2. 内容が把握しやすい
チャットボットにてやりとりを行うため、問い合わせ対応における内容をはじめ、数値を把握しやすい利点があります。
テキストベースで会話の内容を可視化でき、自動的に質問や回答が記録として蓄積されることで、どのような問い合わせが多いのかを把握できます。
チャットボットは回答率がわかるだけでなく、やりとり後にアンケートを行うことで、解決率や顧客満足度をユーザーに直接確認できるために、数値の把握も可能です。
自動的にデータの集約や集計をすることで、時間の削減にもつながります。
3. 集客や収益につながりやすい
適切なタイミングでチャットボットが表示されれば、集客につながりやすくなります。
Webサイトにユーザーが訪れてから何秒後に「お困りごとはないですか」のように表示されれば、悩んでいるタイミングであれば特にユーザーは問い合わせをしやすくなります。
チャットボットの利用によってユーザーの解決につながれば、集客が見込めるだけではなく、商品の購入やサービスの利用、ビジネスにおいては商談の設定にまで発展します。
結果として、収益につながりやすいメリットがチャットボットにはあります。
企業による2つのデメリット
メリットがあれば、デメリットもあるのがチャットボットです。では、企業における2つのデメリットを見てみましょう。
1. 導入から運用までに時間がかかる
現状を把握し、自社に合ったチャットボットを選んでから運用が定着するまでには、時間がかかってしまう欠点があります。
自社の課題や現状を把握し、何が最適なのかを把握するまでに時間はかかります。
また、数ある中からチャットボットの種類を決定して設計を行い、種類に応じた学習やシナリオ作成などに時間を要してしまいます。
課題解決するためには必要な時間ではありますが、人員が足りていない状況での打ち合わせの時間や運用までにかかる時間は、少なからず業務に影響してしまうでしょう。
2. すべてのチャットボット対応は難しい
顧客満足度を高めるには、すべての対応をチャットボットだけで行うには難しいという欠点があります。
チャットボットには人員を大幅に削減できるメリットはありますが、解決率や顧客満足度を向上させたい場合には、やはり”人による対応”が必要と言えます。
知りたい情報を的確に聞き出し、くみ取れるのは有人であるからこそ可能な対応です。チャットボットから有人へ切り替えるには、対応するオペレーターが必要になり、すべてをロボットによる自動化は難しくなってしまいます。
そのほかにも、チャットボットの回答精度やシナリオの再設計に関しては、必ず人による調整が必要となってくることを覚えておきましょう。
チャットボット導入効果とデメリットを補う方法
チャットボットを活用することで、ユーザーと企業双方ともにメリットやデメリットを感じる部分はあります。
メリットを多く感じることのできるチャットボットですが、適切なタイミングや閲覧しているコンテンツを邪魔しない位置で表示できなければ、デメリットにつながりかねません。
チャットボットを導入することでどのような効果が得られるのか、デメリットは改善できるものなのか見ていきましょう。
上記でご紹介したユーザーのチャットボット利用においては、気軽さ・手軽さ、回答のスピード、記録が残せるメリットはすべて「顧客満足度を高めてくれる効果」があります。
ユーザーが簡単に問い合わせができ、返信がすぐに来れば満足感を得ることにつながり、顧客満足度の向上が実現します。
企業がチャットボットを導入することで、コールセンターの負担軽減や人的コストの削減が実現すれば、「業務効率改善・生産性の向上」に効果があると言えます。
また、内容や数値の把握ができ、把握した内容に応じた対応が行えれば、集客につながり「コンバージョンと売り上げの増加」が実現します。
チャットボットを上手に活用することで、すべてのメリットは効果として実感できるようになるでしょう。
デメリットを改善するためには
デメリットにおいては、チャットボット導入における時間がかかってしまう欠点を減らすことは難しい一方で、機械による対応やすべての相談を解決する方法はあります。
それは、チャットボットと有人チャットを切り替えて問い合わせ対応を行うことです。
チャットボットと有人チャットを組み合わせて活用することで、オペレーターは複数の対応が可能となり、ユーザーの複雑な質問にも回答できます。
デメリットを補うためには、有人チャットとの使い分けも大事だと言えます。
まとめ
チャットボットの利用には、ユーザーと企業両者ともにメリット・デメリットがあることをご理解いただけたかと思います。
必ずしもメリットだけではなく、デメリットも存在するものです。デメリットを補うためには、よりよい方法を見つけなければいけません。チャットボットの欠点を補うためには、有人チャットをうまく活用し、運用することがポイントと言えます。
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